『乳がん研究』にご協力ください@TICAAプロジェクトチーム

現在DUKE大学看護学部 ではEun-Ok Im教授のもと、アメリカに住む日本人で5年以内に乳癌と診断された方を対象にインターネットを介した情報提供とコーチング/サポートプログラムの効果を調べる研究を行っており、その研究参加者を募集しております。

 私たちはアメリカに居住し乳がんの診断を受けたアジア人女性を対象にテクノロジーを基盤とした情報及びコーチング・サポートプログラムの効果を確認する研究を進行中で、本研究に参加してくださる方々を募集しています。

 本研究の参加資格は以下の通りです。

1)21歳またはそれ以上のアジア系アメリカ居住女性

2)過去5年以内に乳がんの診断を受けている

3)英語、マンダリン語、韓国語、あるいは日本語を読むことができる

4)インターネット環境がある

5)人種が中国人、韓国人、あるいは日本人である

 

  参加資格があり研究参加に同意される方は無作為に2つのグループに分けられます。参加者の方はどのグループに配置されたかにより3か月間、1)教育用情報を使用、2)オンラインプログラム、および1:1コーチング・サポートプログラムに参加していただきます。すべての参加者は3回に渡ってアンケートに答えていただき、本研究の総参加期間は3か月になります。プログラム終了後参加者の方々には50ドルの謝礼を差し上げます。

 

この研究に関心を持たれた方、質問のある方は、電話番号(990-660-1600)またはメールアドレス(TICAA@duke.edu)にご連絡ください。本研究の簡単な情報を以下に添付いたしました。また私たちの研究はアメリカ国立衛生研究所より支援を受けております(National Institute of Health, Project Number: 1R01CA203719-01)。

 

本研究の簡単な抄録は次の通りです。

 

“アジア系アメリカ人乳がんサバイバーのためのテクノロジーを基盤とした情報およびコーチング/サポートプログラム”

 

 アジア系アメリカ人の乳がんサバイバーに対する研究が少ないが、これらの女性たちが乳がんに関して必要のない負担をより多く負っているということがよく知られています。これは文化的価値観や信念、言語が不自由なことにより、症状や疼痛をめったに訴えなかったり、助けを求めるのが遅くなったり、サポートを求め得ることが少なかったりするためです。このような問題はこの特別な対象者のためのサポートが明らかに必要であるということを表しています。しかし、がんセンターなどにより行われているサバイバーシッププログラムは増えてきているものの、職員の時間不足や保険保障の不足により、情報を提供しコーチング及びサポートを提供するのに深刻な問題を抱えています。

さらに、臨床では患者‐医療者間のやりとりは早いペースで進めなければならないので、医療者は最新情報を提供したり、文化を考慮したコーチング及びサポートを提供したりするのに十分な時間を割くのが難しくなっています。これらのすべての状況により、革新的で創造的な情報及びコーチング/サポートの伝達方法が必要だということが示されています。コンピューターやモバイル機器(スマートフォン及びタブレット)を使用したテクノロジーを基盤としたアプローチは、非常にアクセスしやすく、忙しくお金のかかる医療施設において、介入のコストを最小限にすることができます。また、直接顔を合わせる必要がないテクノロジーを基盤とした介入方法は、依然として乳がんが恥ずかしい経験とされる文化をもつところから来た多くの女性にとって、より効果的に作用します。そのため、これまでの研究をもとに、私たちの研究チームでは、理論に基づきアジア系アメリカ居住乳がんサバイバーに対するテクノロジーを基盤とした情報及びコーチング/サポートプログラムを文化に合うように開発し、事前研究を行いました。

 

今回の無作為介入研究の目的は、女性たちの乳がんサバイバーとしての経験をよりよいものにしようと開発されたアジア系アメリカ居住乳がんサバイバーのためのテクノロジーを基盤とした情報及びコーチング/サポートプログラム(TICAA: the Technology-based Information and Coaching/support program for Asian American breast cancer survivors)の効果を確かめることです。具体的な目的は次の通りです。a)介入を受けた群が対称群に比べ既存の結果より一次測定点(一か月後)、二次測定点(三か月後)、結果(サポート欲求、身体的症状、心理的症状、人生の質)において、有意により高く向上したことを確認する、b)理論を基にTICAAの介入評価を調整するものとして知られる変数(態度、自己効力感、認識された障害、乳がんサバイバーシップに関連した社会的影響等)を確認する、c)TICAAの効果が結果に及ぼす影響が背景的特性および疾病管理の要因によって変わるのか確認する。

 

本研究はバンデューラの行動変化理論に従って行います。本研究は無作為性反復的測定(試験前/後)対照群デザインで330人のアジア系アメリカ居住乳がんサバイバーを対象に行います。本研究の長期的目標はa)本プログラムを多様な健康管理状況に適応させる、b)TICAAが長期的に健康管理結果を促進するのかの確認、c)少数人種グループの乳がんサバイバーのために、文化的に合うように作られたテクノロジーを基盤とした介入方法および枠組みをよりよくすることにあります。 

 

ご協力ありがとうございます。

 TICAAプロジェクトチーム